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感想文番号 |
著者 | 書名 | 刊行年 | 刊行国 | 出版社 |
| 2008020002 | 京極夏彦 | 妖怪の理 妖怪の檻 | 2007 | 日本 | 角川書店 |
評者:発起人 評価:5 読了日:2008/02/09 公開日:2008/02/09
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妖怪大好き作家の妖怪論集−マニア興奮・ファン納得・他絶句? |
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現代最高(と私が考える)の「通俗小説作家」(と本人が書いている)、京極夏彦が妖怪について語った論集である。 京極夏彦の小説はほとんどの場合「妖怪」が題名になったり題名の一部に使われている。さらにその内容も(少々無理があると感じられる場合もあるが)「妖怪」と関連づけられている。「妖怪小説」を書く作家というイメージも強い。 しかし私が読んだ限り、京極夏彦の小説における妖怪たちはあくまでも道具立てのひとつである。登場人物の中に妖怪大好き(妖怪馬鹿)は登場するが、妖怪が人を殺したり、妖怪が主人公だったりはしないのである。 ところが京極夏彦自身は妖怪大好きなのである。しかもどうやら整理整頓が大好きな性格らしく、妖怪についてあらゆる文献やらフィギュアやらを収集・整理し、同じ趣向を持つ人たちと勉強会などもしているのである。また水木しげる大(おお)先生などと世界妖怪協会やら全日本妖怪推進委員会なる「組織」も作って活動しているらしい。 本書では「妖怪」という言葉自体のなりたちについて歴史的に文献等を渉猟し、現在イメージされる妖怪たちがどのようにして定着したかを水木しげるなどの仕事やメディアを通じての浸透を分析して明らかにし、また「キャラ」としての妖怪たちの成り立ちを分析している。 妖怪大好きな人たち(マニア?)には堪えられない一冊、そうでなくても京極夏彦ファンなら遊びなのか勉強なのかわからないがこの作者のマニア度が傑作小説の下地になっているのだなとある程度納得できる一冊である。そのどちらでもない人にとっては・・・絶句という感じだろうか。 本書は雑誌『怪』に連載された文章などをもとに一冊にまとめられたもので、著者が「この本にも続きがあるのです」と書いているようにまだ連載は続いているらしい。 |