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刊行年 刊行国 出版社
2008010002 万城目学 鹿男あをによし 2007 日本 幻冬舎

評者:発起人    評価:4  読了日:2008/01/02  公開日:2008/01/03

「おれ」=鹿男が日本を救う物語−フジテレビで連続ドラマ化

 「神経衰弱」気味の「おれ」(28)は大学院の研究室にいるが人間関係がうまく行かず、奈良の女子高に臨時教員として赴任することになった。

 その「おれ」(名前がない)は古都・奈良で鹿に話しかけられる。「目」を捜せ!「神無月」(10月)までに捜さないとたいへんなことが起こると。「目」の力で鎮められていた大なまずが暴れだす。「目」とは別名「サンカク」ともいうらしいが、手がかりは曖昧である。そして「おれ」の顔は自分にしか見えないがどんどん鹿化していくのである。

 いっぽう学校では生徒との関係がうまくゆかず、奈良・京都・大阪の姉妹校三校による大和杯をかけた運動部対抗戦があり、「おれ」は弱小剣道部の顧問を引き受けさせられる。えっ?剣道部の優勝杯は三角形をしている?

 京都剣道部顧問の長岡先生はマドンナと呼ばれている美人であり、当然だが夏目漱石の『坊っちゃん』を意識しているななどと思って読み進むと、単調な文体に退屈し、凡庸で荒唐無稽なストーリーにあきれ、平面的なキャラ(動物も含め)設定と世界観に失望してしま ったのである。

 著者の万城目学(まきめ・まなぶ、1976-)は『鴨川ホルモー』(産業編集センター、2006)でデビューした。本書が2作目で直木賞候補になり、テレビドラマ化もされて今売り出し中の作家なんだろうが、私には合わなかった ということか、少なくともこの本は面白くなかった。

 まあなんとなくのんびりとした奈良の雰囲気はでている気はする。

 1月17日からフジテレビ系で玉木宏・綾瀬はるか主演で放送されるテレビドラマを見て楽しんだほうがいいかもしれない。


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