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著者 書名 刊行年 刊行国 出版社
2007110003 岡本太郎 今日の芸術 時代を創造するものは誰か 1954 日本 光文社知恵の森文庫

評者:発起人    評価:10  読了日:2007/11/13  公開日:2007/11/13

元気が出る岡本太郎の芸術=人生論:芸術に無縁な人にもお薦め

 決して文章がうまいわけではない。論理が緻密なわけでもない。むしろ下手であり、ずさんである。

 でも、芸術とは無縁な私にも元気を与えてくれる本である。心を明るくしてくれる本である。

 著者の岡本太郎(おかもと・たろう、1911-1996)は言うまでもなく、あの大阪万博(1970)で「太陽の塔」を製作したことで知られる国際的な芸術家である。本書は1954年に出版され、芸術を目指す若者たちに大きな影響を与えたというが、きっと当時の読者も元気と自信を与えられ、励まされたのだと思う。

 しかしことは芸術家志望の青年たちだけにかかわらない。なぜなら芸術は「今日の」「生活」と「世界」と「自分」を今までに誰もやったことのない方法で創造する、常に新しいものだからである。しかも一部の芸術家や好事家、権力者の占有物ではなく、誰もが鑑賞し、誰もが創造すべきものだからである。

 陰湿ではなく、明朗な(この言葉が何回も出てくる)人生そのものが芸術だからである。

 因習や権力、それに媚びるような不自由な生き方と根底的に対立するのが芸術だからである。

 狭い意味での芸術だけに当てはまることではないのである。日本文化論であり、人生論であり、芸術教育論であり、汎芸術論である。

 それにしても岡本太郎の言葉のなんと天真爛漫なことか。

 しかし、未だに私たちは、いや私は50年以上前の岡本太郎の挑発に応えることなく不明朗で卑屈な生き方をしているではないか?自己の全責任で自ら一歩を踏み出すことをしていないではないか?

 よおし、一発俺がやってやるぞお〜っ!(何を?爆発するなよ!)


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