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感想文番号 |
著者 | 書名 | 刊行年 | 刊行国 | 出版社 |
| 2007090007 | 上杉隆 | 官邸崩壊 安倍政権迷走の一年 | 2007 | 日本 | 新潮社 |
評者:発起人 評価:5 読了日:2007/09/29 公開日:2007/09/30
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安倍政権崩壊への日々をリアルにレポート |
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すでに多くの人が忘れ始めている安倍首相とその内閣。突然の辞任表明と入院、そして総裁選を経て福田康夫内閣が成立した現在、安倍政権の一年を振り返ることにどういう意味があるのか?少なくとも私のように政治とは無縁の観客の一人にとっては意味があるとは思えない。 著者・上杉隆(うえすぎ・たかし、1968-)が本書で取り扱っているのは自民党が参院選で歴史的な大敗を喫したのに安倍首相が続投を表明した本年7月末ごろまでである。安倍改造内閣(福田現内閣とほとんど同じ顔ぶれである)のことには当然触れられていない。 昨年9月の発足当時、若き安倍首相の人気は絶大だった。「美しい国」や「戦後レジームからの脱却」などの保守的理念を掲げつつ、しかし小泉政権下でギクシャクした対中・韓関係を就任直後に両国を訪問して改善したスタートダッシュに多くの国民は期待感を持った。 しかしなぜこの政権はわずか1年足らずで崩壊状態に陥ったのか。著者は多様な角度から事実を追う。とくに著者は内閣の側近(お友達と揶揄されることになる)たちの無能力と安倍への功名争い(=全然連携されていない動き)に焦点を当てる。 徐々にメディアや世論との乖離が広がり、大臣たちの不祥事やタウンミーティングのやらせ、年金問題の露呈・拡大への対応を誤り、強行採決を繰り返す国会運営を余儀なくされ、参院選での地すべり的敗北を招いたのである。「かっこいい」首相が最後には「かわいそう」な首相になってしまった。 安倍前首相が忘れられていくのと同じくこの本も忘れられていくだろうがこれは宿命である。 著者には次は福田康夫内閣をリアルタイムでレポートして欲しいと思うが、古い派閥政治が復活したと思われるこの政権に食い込めるかどうかが鍵だろう。いやむしろ民主党に焦点を絞って取材を続けるほうがいいのかもしれない。 |