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感想文番号 |
著者 | 書名 | 刊行年 | 刊行国 | 出版社 |
| 2007060001 | 佐伯泰英 | 陽炎ノ辻 居眠り磐音 江戸双紙 | 2002 | 日本 | 双葉文庫 |
評者:発起人 評価:5 読了日:2007/06/02 公開日:2007/06/03
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大人気シリーズの第一弾!−居眠り磐音はどこへ向かうのか |
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今や時代小説界の大ベストセラー作家としての地位を確立しつつある、佐伯泰英(さえき・やすひで、1942-)の人気シリーズの第一巻。7月からはNHKで山本耕史、中越典子、原田夏希、笛木優子、壇れい等出演で連続ドラマ化放映される。(「陽炎の辻」) 主人公の居眠り磐音こと坂崎磐音は豊後関前藩の中老職六百三十石の長子である。明和九年(1772)、磐音と同輩の河出慎之輔、小林琴平(きんぺい)の三人は江戸での勤めを終え、故郷の関前城下に戻ってきた。 磐音は慎之輔の妻・舞の妹でありかつ琴平の末妹の奈緒と結婚する予定であった。三人は幼馴染であり、停滞する藩政の改革派の若手であり、縁戚関係を通じてさらに結束を固めようとしていたのである。 ところが、関前藩ではとんでもないスキャンダルが新之輔と琴平を待ち構えていたのである。 本編の「第一章 向夏一石橋」では改革の志気を持った三人が磐音を除いて結局死んで、磐音も負傷したのち、江戸へ戻るまでの顛末が描かれる。 江戸での磐音は庶民の中で暮らし、その温厚で誠実な人柄と居眠りをしているようにしか見えないが強い剣技でさまざまな階層の人たちから信頼されていく。 「第二章 暗雲広小路」、「第三章 騒乱南鐐銀」、「第四章 大川火炎船」、「第五章 雪下領国橋」では大両替商・今津屋の用心棒稼業を勤めながら、時の政権を掌握している田沼意次の鋳貨政策に反対する勢力を叩き潰す手伝いをしてしまう。しかし勘定奉行や大両替商から鰻屋、や貧しい浪人や長屋の人たちまで磐音は自身の回りにひきつけていくのである。 さてこの一件は本書でいちおう片がつき、今津屋の用心棒稼業もあっさりお役御免となり、おそらく磐音は次の『寒雷ノ坂 居眠り磐音 江戸双紙』(2002、双葉文庫)で新たな事件に遭遇するのだろう。 蛇足だが、ひとつだけ、これはないだろうという表現を指摘しておく。この文庫オリジナル版52ページだっ!慎之輔の妻・舞と小林奈緒、磐音の妹・伊代が女三人だけで料理茶屋亀の緒に行ったときのことを伊代は磐音にこう語っている:「あらかじめ予約を入れておりましたので庭の見える座敷に通されました・・・・・・」。「あらかじめ」というのは「予め」と書くのであってこれは明らかに重複表現だろう。 |