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感想文番号 |
著者 | 書名 | 刊行年 | 刊行国 | 出版社 |
| 2006090004 | 中島らも | 恋は底ぢから | 1987 | 日本 | 集英社文庫 |
評者:発起人 評価:2 読了日:2006/09/27 公開日:2006/09/29
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痛ましい思いが募る中島らもの雑文集 |
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このサイトを開いてから中島らも(1952-2004)の感想文を載せるのは3冊目である。最初は『人体模型の夜』(1991)、次にこの作者が不慮の死を遂げた後に『酒気帯び車椅子』(2004)、そして今回の『恋は底ぢから』(1987)である。 ほかの作品もたいして読んでいるわけではない。また中島らもが放送作家でもあり、自らリリパット・アーミーという劇団を主宰し、バンドもやっていたということは知っているが実際に見た(聴いた)ことはない。 しかし、今回のこのおそらく雑誌などに書いたものを集めた雑文集を読む限り、ファンには申し訳ないが、またすでに20年近く前に出版された本ではあるが、新しいことも、面白いことも、驚きもなかったのである。 ん?と心に引っかかるようなフレーズがあってもそれは誰かの引用だったりする。おそらく読んですぐに忘れてしまう、消えてしまう、虚空に放たれた電波のような言葉。 それなのにどうしてまた読んでしまったのか?悲惨で残酷な世界に生きて、アルコールとドラッグに依存し、しかしそれでも面白いもの、勇気づけられるもの、戦う力を与えるものが少しでも見出せるのではないかと中島らもは信じていたのではないか、100ページにひとつぐらいは奇跡的にそういう境地に達したことがあったのではないかという私の側の期待がわずかでも残っていたからである。 でも結局は酔っ払いのちょっと面白い関西の「おっちゃん」程度の作品を残す程度が精一杯だったのか。最初から最後までそうだったのか。 読んで痛ましい思いだけが残った。 |