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著者 書名 刊行年 刊行国 出版社
2006070004 パトリシア・コーンウェル 死体農場 1994 アメリカ 講談社文庫

評者:発起人    評価:6   読了日:2006/07/16   公開日:2006/07/17

11歳の少女が惨殺された−「死体農場」での実験が示す真犯人は?

 検屍官ケイ・スカーペッタを主人公とする人気シリーズの第5作。『検屍官』(1990)→『証拠死体』(1991)→『遺留品』(1992)→『真犯人』(1993)に続いて1994年に刊行された。

 なにしろ私もスカーペッタほどではないが忙しい身であり、このシリーズに限ったことではないが、リアルタイムで読んでご紹介できないのは残念である。この『死体農場』(1994)の後も、作者のパトリシア・コーンウェル(1956-)はこのシリーズを書き続け、14作目の『神の手』(2005)が最新作である。いったいケイ・スカーペッタと彼女の仲間たちが現在どういう状況になっているのか想像もつかないのである。

 さて、本書では、ノースカロライナ州の田舎町、ブラック・マウンテンに住む11歳の少女、エミリー・スタイナーが誘拐され惨殺される。ヴァージニア州の検屍局長が本務だが同時にFBIの捜査支援課の顧問法医学者である「私」(スカーペッタ)も現地に赴きこの事件解決に取り組む。

 捜査にはリッチモンド市警刑事で長年スカーペッタの相棒でもあるピート・マリーノや捜査支援課責任者のベントン・ウェズリーも加わる。たしか前作で逃亡した連続殺人犯テンプル・ゴールトのやり口に類似しているところからこの少女殺害もこの男の犯行だとする見方が捜査陣には強かった。

 スカーペッタは埋葬された少女の死体を発掘し(もちろん遺族と裁判所の許可を得て)詳細に死体を調べ、テネシー州に実在する「死体農場」、つまり死体の腐敗状況を実際に調べる施設(テネシー大学付属腐敗研究所)の協力を得て、少女殺人犯を特定する物証を得ようとする。

 しかし、SBI(州捜査局)で事件を担当していたマックス・ファーガソンの不可解な死、FBIの極秘プロジェクトに加わっている21歳の姪ルーシーが引き起こす問題、被害者の母親で肉感的なディネサ・スタイナーの家に入り浸りとなるピート、そしてスカーペッタ自身の(妻子持ちの)ベントン・ウェズリーとの関係等々物語は錯綜する。

 もちろん本書に関してはいちおうの解決を見るのだが、いろいろ謎は残るのであり、これがシリーズものの手口でもある。さて、せめて次の『私刑』(1995)まで行くべきか。

 さて本書の謎を解くキーワードを知りたい方は(この本を読んで自分で謎解きを楽しみたい方は決してクリックしないように!)発起人の日記2006年7月16日の欄ををごらんください。


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