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感想文番号 |
著者 | 書名 | 刊行年 | 刊行国 | 出版社 |
| 2006050004 | 綾辻行人 | 迷路館の殺人 | 1988 | 日本 | 講談社文庫 |
評者:発起人 評価:7 読了日:2006/05/13 公開日:2006/05/14
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推理(探偵)小説への愛情と遊びに満ちた「館」シリーズ第三弾!
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舞台は推理小説界の大家・宮垣葉太郎(60)が丹後半島の山奥に建てた「迷路館」。ギリシア神話に題材を取ったこの地下の迷宮のような館に招待されたのは四人の推理作家、清村淳一(30)、須崎昌輔(41)、舟丘まどか(30)、林宏也(27)、そして評論家の鮫嶋智生(38)、編集者の宇多山英幸(40)と妻・桂子(33)、愛好家(マニア)代表として島田潔(37)。 ところが主人役の宮垣は自殺、遺書となるテープで四人の作家に競作させ、審査員役の鮫島・宇多山・島田が選んだ作品を書いた作家に膨大な遺産の半分を与えるという。 作家たちは作品にとりかかるが、その作家たちの作品をなぞるようにして次々と発生する殺人事件。館の鍵を持つ宮垣の秘書・井野満男(36)は姿を消し、電話線も何者かが切断している。お手伝いの門松冨美(63)を含めて「迷路館」に閉じ込められた関係者たちは次々と犯人の手によって殺されていくのか。 (本格)推理小説が好きな人ならぞくぞくするような設定である。探偵役の島田とともにいろいろ推理を楽しみ、そうか、やっぱりそうだよなと私も解決にたどり着いたのである。しかし、やはり一筋縄ではいかないのである。解決の裏にはまた真の解決が・・・。そもそもこの小説、いわゆる作中作が大半のページを占めているのであるが、なぜこういう仕掛けをする必要があったのか・・・おっと、私は喋りすぎているようである。 ところで、作者の綾辻行人(あやつじ・ゆきと、1960-)のデビュー第三作にあたる本書の中で、宮垣葉太郎の代表作として『華麗なる没落の為に』(通称カボツ)という作品のことが触れられている。こ、これは、あの清涼院流水(せいりょういん・りゅうすい、1974-)の『 ジョーカー』(1996)の登場人物で推理作家の濁暑院溜水が書く作品の名前でもある。推理小説界はこういうパロディ・遊びが連綿と続いている世界のようである。 |