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感想文番号 |
著者 | 書名 | 刊行年 | 刊行国 | 出版社 |
| 2005100006 | 池波正太郎 | 鬼平犯科帳(二) | 1969 | 日本 | 文春文庫 |
評者:発起人 評価:6 読了日:2005/10/30 公開日:2005/10/30
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火付盗賊改方、長谷川平蔵、通称鬼平の圧倒的強さを描く
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時は寛政年間(1789-1801ごろ)、主に放火や集団強盗グループなどに対して「めんどうな規則や手つづきにとらわれず刑事にはたらくことを、特別にゆるされている」という火付盗賊改方の長官、長谷川平蔵、通称鬼平の活躍を描いた池波正太郎(いけなみ・しょうたろう、1923-1990)による連作小説の第二集である。 そんなのがあるのかどうか知らないが、警視庁特別機動捜査隊隊長のようなものであろうか。しかし裁判までやってしまうし、裁判抜きで自らの判断で犯人を切り殺すこともやってしまうので、はるかに権力は大きい。権力が大きいだけに、しかし、検挙ができないと世論や幕閣からの批判も大きいのである。 しかも鬼平が対峙する犯罪者たちも結束は固く、普段は市民生活に溶け込んでいて、頭の号令で大商人などの屋敷に侵入し金を奪っていくのである。そのときに殺人までやる兇悪な奴もいればできるだけ殺さないことを宗旨としているのもいる。 とにかく犯罪者の側にも事情はいろいろあるのであるが、鬼とおそれられている長谷川平蔵、一般的に処断は厳しく捜査も適確、改心した盗賊などをスパイに使い人心を読むのも優れている。それゆえにか、むしろ犯罪者側に同情的に作者の筆が流れていくように感じられる作品も多い。 江戸の地理、食べ物などがリアルに感じられるのも池波作品の特徴である。 この文春文庫版(二)には、「蛇の眼」、「谷中・いろは茶屋」、「女掏摸お富」、「妖盗葵小僧」、「密偵」、「お雪の乳房」、「埋蔵金千両」の七編が収められている。このうち先の四編が『鬼平犯科帳』(1968)に後の三編が『兇剣』(1969)として最初単行本収録された。 |