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著者 書名 刊行年 刊行国 出版社
2005090002 角田光代 空中庭園 2002 日本 文春文庫

評者:トゥティッキ    評価:4   読了日:2005/09   公開日:2005/09/29

気が滅入る話なので、注意が必要かも?

 

 角田光代の本で、初めて読んだ作品は「対岸の彼女」でした。私にとっては、新しい感じのする本なので、なんとなく「空中庭園」にも手を伸ばしてみた訳です。

う〜ん・・・しかし、読んでいくうちにどんどん、暗い気分になってしまって・・・・でも、もしかすると「対岸の彼女」みたいに、最後は一応希望の光のようなものもみえてくるかと思っていたのですが、そのまま終わってしまった・・・。

 登場人物、パパ、ママ、長女マナ、長男コウ、おばあちゃん(ママの母)、パパの愛人兼コウの家庭教師のミーナ、それぞれの視点から書かれているところは、結構おもしろい。でも、広く浅くって感じで、物足りない気もするところもありました。

 ママは過去の経験を教訓に、理想の家庭を築こうとしている。家族間で、秘密は作らないというルールまで作っている。でも、実は、秘密をそれぞれに持っているし、秘密は作られていくのだ。ママとパパは子供たちに自分達は昔ヤンキーだったと、うそを語っている。これには、中学時代のママの暗い過去が関係しているそうだ。

パパには、二人の愛人がいる。一人とは17年も付き合っているし、もう一人はミーナだ。ミーナは、家族に嫌悪感を持っている。自分は家族をつくらないと決心をしている。コウに近付き、家庭教師になるのだが、自分の恋人の家庭に入り込んでいく自分の気持ちがわからない。ただ、ミーナの亡くなっている父親には、15年以上付き合っていた女性がいたことが関係しているということかもしれない。このパパは最悪、最低のばか男として描かれている。当たり前だけど・・・

コウは、学校でいじめにあっているが、家族には、黙っている。

マナは、ヤンキーの両親が自分をラブホで作ったと聞かされる。どうゆうことなのか、行けばわかると思ったのか、カレと見学に行ったことを秘密にしている。この後、カレはマナから遠ざかって行く。

おばあちゃんは、職を変えては、借金をつくる夫に苦労した過去をもっている。ママには友也という兄がいるが、生活に困り義理の姉に預けていたこともあった。おばあちゃんは、この時の事情は、子供たちには話していない。

次々に、明かされていく秘密、マナとコウによって作られていく新しい秘密が絡んでくる。

ひとつずつの事を取りあげれば、現実にいそうな人達、ありそうな話。

でも、ゆらゆらとした中途半端な終わり方、まさに空中庭園?


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