感想文番号

著者 書名 刊行年 刊行国 出版社
2005080008 蘇部健一 長野・上越新幹線四時間三十分の壁 1999 日本 講談社文庫

評者:発起人    評価:7   読了日:2005/08/23   公開日:2005/08/23

美人双子姉妹、二つの殺人事件、そしてアリバイ崩し

 

 第3回メフィスト受賞作『六枚のトンカツ』(1997)でデビューし、賛否両論を狭いミステリー・マニアの世界で巻き起こしたという蘇部健一(そぶ・けんいち、1961-)の第二作である。

 私が期待していたお笑いは影を潜め、かなりまともなアリバイ崩し小説となっているので驚いた。新潟で、そして数日後に起きた長野での殺人事件。両事件の容疑者は、お天気お姉さんとして人気の遠藤玲奈とその双生児の妹・安奈だった。

 長野県警からの応援要請で事件解決に乗り出した警視庁捜査一課の半下石(はんげいし)と山田は玲奈・安奈姉妹の鉄壁のアリバイを崩すべく、時刻表や入れ替わりなどあらゆるミステリーの仕掛け(トリック)を試していく。

 表題作はじめ、「指紋」、「2時30分の目撃者」、文庫版ボーナス・トラックとして「乗り遅れた男」が収録されている。

 本格ミステリーとは何かなどとあまり肩肘はらずに刑事コロンボを楽しむように力を抜いて読めば素直に楽しめる作品であるが、夏バテからの回復に効果があるかどうかは不明である。


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