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著者 書名 刊行年 刊行国 出版社
2005030002 レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ アンナ・カレーニナ 1877 ロシア 新潮文庫

評者:へっぽこ    評価:9   読了日:2005/03/   公開日:2005/03/10

アンナの最後とリョーヴィンの悟り

 

言わずと知れた、19世紀ロシアの大文豪、レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ(1828〜1910)の傑作。同じく19世紀ロシア文学の大作家ドストエフスキー(「罪と罰」の作者)が「完璧」と絶賛したそうだ。

 「アンナ・カレーニナ」は主に二つのロマンスを中心に進む。ひとつは田舎の地主リョーヴィンと清純な乙女キチイの恋で、もうひとつは美貌の人妻アンナと前途有望な青年士官ヴロンスキーの悲劇的な不倫の恋だ。

  リョーヴィン(トルストイ本人がモデルと言われている。)はキチイに結婚を申し込むために、田舎からはるばるモスクワまでやってくる。リョーヴィンはキチイを女神のように思っているが、キチイはそんなリョーヴィンのプロポーズを断ってしまう。なぜかというとキチイは魅力的な若い士官ヴロンスキーに心を惹かれていたからだ。だがヴロンスキーのキチイに対する思いは真剣なものではなく、彼は母親を迎えに行った駅で、母親と同じ車室に乗り合わせていたアンナ・カレーニナの美貌に心を奪われてしまう。さてさて・・・

  この大長編は読者をすっかり19世紀のロシアに連れて行ってくれるだろう。トルストイは鋭い心理描写で、登場人物達を丁寧に描き出していく。現代から見れば大昔の話だが、それでも登場人物の一人一人がとても身近に感じられる。きっと自分の身近に登場人物によく似た人が見つかると思う。特に私にはトルストイの描く家庭の雰囲気がとても暖かくほほえましかった。

  奥が深く、いろいろな楽しみ方の出来る小説だ。アンナとヴロンスキーの恋の駆け引きなどは、また年を取ってから読み返したら面白いかもしれない。


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