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感想文番号 |
著者 | 書名 | 刊行年 | 刊行国 | 出版社 |
| 2005010010 | ジェフリー・ディーヴァー | ボーン・コレクター | 1997 | アメリカ | 文春文庫 |
評者:発起人 評価:8 読了日:2005/01/27 公開日:2005/01/27
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究極の安楽椅子探偵、リンカーン・ライム登場!
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安楽椅子探偵とは、私のイメージでは、自らは行動せず、居心地のいい暖炉の側に座って、ブランディをすすったり、編み物をしたりしながら、外からもたらされる情報だけで事件を解決してしまうというタイプの探偵役である。 普段は行動派の名探偵が怪我をしたり入院をしたりしている間に歴史の謎にせまったりするような場合もある。 しかし、今や日本でも世評の高い、ジェフリー・ディーヴァー(1950-)が編み出したこの作品の主人公&探偵役のリンカーン・ライムを「安楽椅子探偵」と呼んでいいのか? ライムはかつてニューヨーク市警科学捜査部長という要職にあり、すぐれた「犯罪学者」として数々の事件を解決に導いたが、ある事件の捜査中に事故に遭い、今や首から上だけしか動かせない四肢麻痺状態になった。 真剣に安楽死を望み、元同僚などとは会おうともせず、介護士のトムに悪態をつき、窓に巣を作っているハヤブサを見て、酒をストローですすりながら暮らしている。「安楽」どころか、「安楽死希望探偵」なのである。 そんなライムのところへ事件が持ち込まれる。国連平和会議を目前にしたニューヨークで連続誘拐殺人事件が発生する。元同僚たちの説得もあり、たまたま第一犠牲者を発見した元モデルの女性巡査、アメリア・サックスに興味を引かれたせいもあり、ライムはこの事件が解決するまでは安楽死決行を延期する。 ボーン・コレクター(骨収集家)として記述される犯人(未詳823号)はなぜか、被害者のまわりに故意とも思われる手がかりを残していく。ライムらのチームが誘拐被害者を発見するたびに、次の犠牲者や自らの正体を示唆する手がかりを残すのである。ボーン・コレクターの行動は迅速である。それを追ってライムの指示でサックスや市警・FBIのチームがニューヨークを駆け回る。 ニューヨーク市警とFBIとの反目や権限争い、ライムやサックスなどの過去と苦悩も捜査の過程で明らかになっていく。はたしてライムとサックスたちのチームはボーン・コレクターを逮捕できるのか? 最後まで手に汗握る展開で、現代科学捜査の基礎知識も身につくし、身体障害者をめぐる状態もよくわかる。何度もどんでん返しが用意されていて、サスペンス度もかなり高い。 これは絵になるよなと考えながら読んでいたら、すでに映画化されているようである。 問題は?あえてあげるとすれば、やはりボーン・コレクター自体の犯罪者としての「魅力」というか「存在感」の薄さか。ほかの終わらせ方もあったように思うのである。本作品自体は現在、5作目まで出ているというリンカーン・ライムのシリーズのイントロ的作品だからか? さて、第2作『コフィン・ダンサー』(1998)はどうするか? |