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感想文番号 |
著者 | 書名 | 刊行年 | 刊行国 | 出版社 |
| 2004120003 | 夢枕獏 | 陰陽師 飛天の巻 | 1995 | 日本 | 文春文庫 |
評者:発起人 評価:6 読了日:2004/12/06 公開日:2004/12/06
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陰陽師・安倍晴明(あべのせいめい)と笛の名手・源博雅(みなもとのひろまさ)が妖かしに立ち向かう
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夢枕獏(ゆめまくら・ばく、1951-)の陰陽師シリーズの第2作品集。舞台は(おそらく)10世紀中ごろの平安京。とにかくこの頃の京都は魑魅魍魎、妖かしが跳梁跋扈する世界であったのである。 このシリーズは、映画化もされ、コミックスも生まれ、陰陽師、そしてその第一人者・安倍晴明は一躍スポットライトを浴びた。もちろん、現代までその名が残るほどであるから、ひとかどの人物であったことはたしかであろう。 この第二作品集には、全7作が収められているが、鬼気迫るという感じは無く、むしろ晴明と博雅という好対照をなすコンビの、春の朧月夜のようなのほほんとしたかけあいにこそ趣がある。酒を酌み交わしながら、晴明の庭のおりおりの草花や月をめでながら交わす二人のやり取りが、陰陽師の出番をうながす事件を過不足無く読者に理解させる。 しかし、事件の解決自体はそんなに意外でも奇怪なものでもない。妖かしの側にも同情すべき事情があって、非常に人間的なのである。人間と鬼や妖怪たちは普段は平和共存しているが、ときどき何らかの事情で衝突が起きる。そのような衝突の解決に博雅から頼まれて乗り出す晴明なのである。 作者はいささかこの二人のキャラに入れ込みすぎているのではないか、自身の愉しみのために書きすぎているところがないかなどと思うのであるが、書きたいことを書いて、それが世の中にも受け入れられるとあれば作家冥利につきるであろう。 ほろほろと、読んで楽しめばいいと思う。 |