感想文番号

著者 書名 刊行年 刊行国 出版社
2004110001 舞城王太郎 阿修羅ガール 2003 日本 新潮社

評者:発起人    評価:8   読了日:2004/11/2   公開日:2004/11/2

小説の囲いを抜け出そうとしているっぽい、舞城王太郎の第5作

 

  講談社ノベルスなんて安っぽい世界から現れた、舞城王太郎(1973-)。でもこの本は文学してるくさい。おまけに何か昔の文学とかからはみ出そうとしてるっぽい。あのハラキリして死んじゃったブンゴーの名前のついた賞までもらってるし。(第16回三島由紀夫賞受賞)

 語り手の「私」、「アイコ」は女子高生、「とりあえずやってみた」同級生の佐野明彦。その佐野が誘拐されたらしい。しかも、ハア?佐野の家には足の親指が届けられ、身代金の要求があったらしい?佐野について何か知っているんじゃないかと疑われた「私」は女子トイレで同級生たちにシメられそうになるが、そこは先制攻撃・・・とか書いてみても意味無いし。

 まあ(ここで素に戻ります)、なんというかどんどん飛び具合が激しくなっていく、舞城王太郎。話は二転三転。巨大掲示板《天の声》(2ちゃんねるっぽい)とそこで煽られる厨房(=中学生)狩り、三つ子を殺して手足を切り取った「グルグル魔人」、グッチ裕三やモト冬樹、辺見えみりや石原慎太郎まで登場して、調布周辺は「アルマゲドン」だ!

 あー、これはいったいどうなるのか?「アイコ」が愛していると思っていたヒーロー金田陽治は「アイコ」を助けてくれるのか?

 あー、やっぱりあらすじ書いても意味わかんないし。ここはおじさん、おばさん、おにいさんもおねえさんも一度は読んでみなさい。

 怒?笑?恐怖?哀しみ?近頃の女子高生は〜って、そんなことを感じたらもう舞城王太郎に乗せられてる証拠。

 だって、舞城王太郎は女子高生じゃないし(多分)。すぐれた小説家(=嘘つき)だから、こんな荒唐無稽・超下品な本も書けるんだし。

 そのくせ最後まで読むと、わけわからないまま、考えさせられるっぽい文章もときどきあるし。(あー、素に戻れない!)

 テーマはもちろん、愛です、愛。

 まあ、あんさん、だまされたとおもうて、いっぺん読んでみなはれ!オレオレ詐欺に会うより安いよ!(多分税込み1470円のハズ。)


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