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著者 書名 刊行年 刊行国 出版社
2004080004 椎名誠 春画 2001 日本 集英社文庫

評者:トゥティッキ    評価:7   読了日:2004/06   公開日:2004/08/10

いつまでも明るくさわやかでいられない?

 

椎名誠の私小説、5冊目。追っかけしている訳ではありませんが・・・

この「春画」はちょっと今までと違います。元気で明るい雰囲気は、ほとんど感じられないのです。春画を残して亡くなった母親、高校時代の友人の死、父親の死、飼い犬の死、病の影を感じる友人の入院。といったこともあるからだけではなく、椎名誠自身も年を取ってきているせいかもしれませんが、寂しさの漂う話が多いです。家族も離れ離れって感じです。岳は、プロボクシングの道はやめたみたいで、サンフランシスコの大学で写真の勉強をしているし、娘はニューヨークで演劇をしています。妻はチベットに学校を作ろうと意欲的に行動しているのです。夫婦の間はなんとなく離れているようだし・・・

 数年ぶりの家族みんなの再会の話もありますが、過去の日々を想う椎名誠の視線には、なにかうつろなものを感じるし、しみじみとしててちょっと寂しい感じが残ります。


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