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感想文番号 |
著者 | 書名 | 刊行年 | 刊行国 | 出版社 |
| 2004030003 | フレデリック・フォーサイス | 騙し屋 | 1991 | イギリス | 角川文庫 |
評者:発起人 評価:6 読了日:2004/03/12 公開日:2004/03/12
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冷戦崩壊後のスパイ小説?いや、冷戦崩壊後のスパイたちの懐旧談
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英国スパイ小説の巨匠、フレデリック・フォーサイス(1938-)が冷戦崩壊時に出版した作品。 1983年に英国の秘密情報機関SISに設けられた新しい部、「欺瞞、逆情報及び心理工作」(DD)の部長に任ぜられたサミュエル・マクレディは「騙し屋」という綽名で知られていた。対外工作の第一人者であった。しかしその「騙し屋」も1990年、冷戦崩壊が確実になると、第一線の対外工作から外れて管理部門に行くか、年金生活を送るかを迫られる羽目になった。マクレディはどちらのオプションも拒否、聴聞委員会で過去の事件を語りだす。その第一話が本書という設定であり、あと3作このシリーズはあるらしい。 1985年、マクレディが「運営」してきたスパイ、ソ連軍の将官パンクラティンがソ連軍の配置図を入手、東ドイツを視察する際に手渡したいと連絡してきた。マクレディ自身はすでに面が割れていて東ドイツに入国することは危険である。そこで「ポルターガイスト」という暗号名で呼ばれる、西ドイツの秘密情報組織BNDに勤務しながらSISの工作員でもあるブルーノ・モレンツを東に入国させる。 ところがモレンツは重大な個人的な悩みを抱えている。なんと潜入の直前に殺人を犯してしまうのだ。 マクレディ、SISとは「いとこ」のCIA、西ドイツ・東ドイツの警察・情報機関、ソ連KGBの美貌の女少佐等が東ドイツ領内に入ったこの男を追って激しい諜報合戦を繰り広げる。モレンツはどうなるのか?パンクラティンの重要情報は西側に渡るのか?? はらはらどきどき、緊張の連続かと思いきや、なんとなく昔の敵役同士が仲良くブランディでも飲んで、こんなこともあったなあ、あのときはやられたよ〜などと同窓会をしていそうな感じがつきまとう。 そりゃあんた今だからこそ言えることさ、とはわかってはいても、あの『ジャッカルの日』(1971)のようなリアルタイム感が無いのである。 さてこのマクレディ・シリーズ第2話以降はどうしようかな? |