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感想文番号 |
著者 | 書名 | 刊行年 | 刊行国 | 出版社 |
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2004020002 |
中島義道 |
ぐれる! |
2003 | 日本 | 新潮新書 |
評者:発起人 評価:10 読了日:2004/02/05 公開日:2004/02/06
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善良な市民(子供・大人etc)を演じることに疲れたあなたにお薦めの一冊!
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電気通信大学で哲学を教えたりしている中島義道(なかじま・よしみち、1946-)が書いたこの本、なんとあの養老孟司 『バカの壁』(2003)と同じく、新潮社が昨年創刊した新潮新書の初回ラインナップのうちの一冊なのであった!『バカの壁』は300万部突破だというが、この『ぐれる!』はベストセラーランキングに顔を出したのを見たことが無い。 しかし、私にとってはこっちのほうが、(比較するべきものでもないが)圧倒的におもしろかった! 「みなさん。もうじき、どうせ死んでしまうのだし、人生何をしてもおもしろくないんですから、ぐれて生きましょう。徹底的にぐれることこそ、「正しい」生き方なのです。」(p11)−冒頭からこうきます。 会社なんかでもどこでもいますね。やたらと説教したがるヤツ。「社会ってものはだな・・・」「生きるっていうことは・・・」とかご立派なことを並べ立ててやがては自分の言葉に酔ってしまっているような手合いです。 しかし著者によれば、そういう「奴らは、人生について真剣に考えるふりをするだけで最も重要なことをまったく考えていません。それは、はたしてこの人生に生きる意味があるかどうかということ。」(p11) ひょっとして意味なんか無いかもしれないじゃないか。 「といって、死んでしまうのももったいない。・・・生きていてもしかたないようなのだけれど、死にたくもない。」(p12)そこで著者は「真剣にぐれる」ことを決意した。しかしそのためには高度のテクニックが必要だ。それを伝授しようというのがこの本である。 著者はぐれる理由として、次の五点を挙げています。 「(一) もうじき、どうせ死んでしまうこと。 (二) ひとは不平等に生まれついていること。 (三) 人生は偶然に翻弄されること。 (四) それにもかかわらず、「明るい顔」をすることが要求されること。 (五) 犯罪をなして社会から葬り去られるだけの勇気はないこと。」 うんいちいちもっともだと思われる方は是非、この本を読んで「ぐれる」技術を身につけましょう。 最初は、これは著者特有のアイロニーではないのだろうかと考える人もいるかもしれないが、どうやらそうではないらしい。もともと哲学教授(専攻はカントのようですが)でいながら、日本の街頭の騒音と闘い、哲学研究者を揶揄し、しかし本もなかなか売れてこない中島センセイの悲痛な叫びが読み取れるのである。 目をそむけてはいけない。欺瞞に陥ってはいけない。このように一見エキセントリックな道こそほとんどの人にとって真の生き方であるのかもしれません。 「・・・私の実感では、世間知のある賢い中年にはなりうるけれど、一般的に言って心もまた醜くなっていく、道徳的にも低下していくようです。」(p139) 「ぐれるとは、・・・つまり、ものわかりのいい温厚な中年になることを拒否すること。あえて青っぽい未成年に留まること、人生の理不尽を凝視してため息をついている・発育不全の・気持ち悪い人間に留まることです。」(p140) |