感想文番号

著者 書名 刊行年 刊行国 出版社
2004010003 フレドリック・ブラウン

復讐の女神

1963 アメリカ 創元推理文庫

評者:発起人    評価:5    読了日:2004/01/17    公開日:2004/01/17

名手、フレドリック・ブラウンの短編集−余裕を持ってお楽しみください

 

 最近はあまり読まれなくなっているような気もする米国のSF・ミステリ作家、フレドリック・ブラウン(1906-1972)の短編集。SFの分野でもまたこの短編集のようなミステリの分野でも水準以上の仕事をした人である。日本でも阿刀田高や筒井康隆などが影響を受けているのではないかと私は密かに考えている。

 この短編集には全部で11編の作品が収められている。どの作品も、月並みな表現だが、軽妙洒脱とか意外性とかいう言葉がピッタリする作品である。しかも、実際はどうだったか知らないが、各作品がそのままTVドラマの脚本になってしまえるような面白さを持っている。

 しかし、私はこのような作品に多く接しすぎて食傷ぎみのせいか、短編なのに驚愕の結末というヤツを過度に期待しすぎるせいか、この『復讐の女神』に関して言えば素直に楽しむことができなかったのである。受け手としての私の精神・身体状況が、暖かい部屋でブランディを啜り、葉巻を嗜みながら一晩に一編づつ読んでいくというような感じではないからだということもあるだろう。

 まだこの作家の作品に触れたことの無い人は是非、仕事や勉強のことは忘れて、好きな食べ物・飲み物を傍らに置いて、ゆっくりと楽しんでもらいたいと思う。


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