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著者 書名 刊行年 刊行国 出版社

2003110010

チャールズ・ディケンズ クリスマス・カロル 1843 イギリス 新潮文庫

評者:発起人    評価:10    読了日:2003/11/27    公開日:2003/11/27

やり直すのに遅すぎるなんてことは無い−中高年にも元気を与える本

 

 英国19世紀の泣かせ屋、チャールズ・ディケンズ(1812-1870)の名作。

 強欲・冷淡、従って孤独な老人、スクルージがクリスマス・イヴ、ビジネスのパートナーだった今は亡きマーレイの亡霊の訪問を受ける。マーレイは身体に多数の鎖を引きずっている。マーレイ(の亡霊)は言う:

「お前さんのところへ三人の幽霊が来ることになっている」

 スクルージには回心へのチャンスが与えられたのである。予言通りに三人の幽霊が彼のもとに現れ、それぞれ過去、現在、未来のクリスマスの姿をスクルージに体験させる。

 過去はスクルージに今まで忘れていた子供時代の純真な気持ちを思い出させる。現在はこの老人が冷たくあしらってきた人々が貧しい中でも、どんなに純粋な気持ちでクリスマスを楽しんでいるかを体験させてくれた。しかし、未来のシーンにはスクルージの姿は無く、彼の事務所の書記ボブ・クラチットの息子で手足が不自由なかわいそうなティムは死んでしまっている?そ、そんなっ!

 さてスクルージはどうなるのか?今からでも遅くないのだろうか?

 もしあなたが読んだことがないなら、お楽しみ!この作品が出版されて160年も経った今でも人を感動させる力を持った作品であることはたしかだ。読んだことのある人も、このクリスマスシーズンに向けて再読されてはいかがだろうか。

 もちろん、何万人のスクルージが回心したところで世の中が良くなるほど世の中は単純では無いとか、いろいろな批判は可能である。

 しかし、いいじゃないか、そんな細かいことは。なにしろ、

「病気や悲しみが伝染する一方、笑いと上機嫌もまた世の中でこの上なしの伝染力を振るうものである。」(p95)


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