感想文番号

著者 書名 刊行年 刊行国 出版社

2003080007

アーネスト・ヘミングウェイ 老人と海 1952 アメリカ 新潮文庫

評者:発起人    評価:10    読了日:2003/08/16    公開日:2003/08/16

老人といっしょに海へ漕ぎ出せ!

 

 「本の虫」などといいながら、すいませんでしたっ!この夏休み読書感想文と「新潮文庫の100冊」の定番、ヘミングウェイ『老人と海』を今頃読んでいます〜。(しかもはじめて読んだような気がします。)字が大きくなった文庫本が出たのでやっと私にも読みやすくなったんです〜・・・

 ・・・などという言い訳がましさを嘲笑うかのようなこの作品。 厳粛な、舞台となっているキューバ沖の海のように澄み切った気分にさせてくれました。

 何も言いませんっ!読んで無い人はすぐに本屋に行って400円(プラス消費税?)を払って買って読みましょう!読んでしまった人は、うーん、もう一度読んでみましょう!新しい発見があるハズです。

 今回は私はあらすじも書きません。題名通り、老人と海についての話です・・・でもそれじゃああんまりだから、私が読んだ新潮文庫の裏表紙から引用させていただきます:

「キューバの老漁夫サンチャゴは、長い不漁にもめげず、小舟に乗り、たった一人で出漁する。残りわずかな餌に想像を絶する巨大なカジキマグロがかかった。四日にわたる死闘ののち老人は勝ったが、帰途サメに襲われ、舟にくくりつけた獲物はみるみる食いちぎられてゆく・・・・・・。」

 これを訳した、福田恆存(1912-1994)がごちゃごちゃ、いや卓越した解説を書いていますが、英米文学研究者以外には無用な解説だと思います。でもヘミングウェイ(1899-1961)はどうして自殺しちゃったんだろうね、なんてことに興味がある人にはひとつの手掛りがこの作品の中にあるような気もします。またこの作品は「自然と人間」の象徴であるとか、死を凝視した作品だとか、現代にギリシア神話を甦らせようとした等々、いろいろな切り口で解釈できるような気もしますが、これらはすべて深読みのしすぎなのかもしれません。

 ただただヘミングウェイの筆力に引っ張られてサンチャゴといっしょに海を漂い、闘い、夢を見る。そういう読書の楽しみを満喫するのがいい読み方だ・・・と思います。

「冗談じゃない、いまは持ってこなかったもののことなんか考えているときじゃない。ここにあるものでできることを考えるがいい。」(p127)


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