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感想文番号 |
著者 | 書名 | 刊行年 | 刊行国 | 出版社 |
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2003060011 |
笠井潔 | バイバイ、エンジェル | 1979 | 日本 | 創元推理文庫 |
評者:発起人 評価:7 読了日:2003/06/18 公開日:2003/06/18
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哲学と娯楽の両立に挑んだ意欲作!
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作家で文芸評論家でもある笠井潔のデビュー作であり、「哲学探偵」?矢吹駆シリーズの第一弾! このように思弁的な小説がエンターテインメントである本格推理として書かれ、出版されたことは驚きであり、私の読書の範囲では、笠井潔は比較する対象が無い、唯一無比の存在であると言える。私が読んだこの創元推理文庫版の裏表紙には「ヴァン・ダインを彷彿とさせる」とあるが、ヴァン・ダインどころでは無い。なにしろ矢吹駆の推理法は現象学の「本質直感」に基づくものである。 舞台は1970年代のパリ。司法警察の警部であるルネ・モガールの一人娘、大学生のナディア・モガールが記録するという形式を取っている。ナディアの友人、アントワーヌ・レタール(男)の叔母たちが住むアパルトマンで発見された首なしの女性死体!ナディアと矢吹駆の推理合戦と更なる死体!随所で繰り広げられる哲学論議。真相は?そして犯人との対決? うーん、でもはっきり言ってゲンショウガクと言う音で「減少額」を思い浮かべるような私のような手合いには、♪あんな時代もあ〜ったねと〜という古い歌を思い出させてしまう。この著者の評論、『テロルの現象学』(1984)を読んだほうがこの著者の思想はわかりやすかった。 哲学と娯楽の両立は、おそらく勉強と遊びの両立より難しい課題なのだろう。 |