感想文番号

著者 書名 刊行年 刊行国 出版社

2003050015

美宅成樹

分子生物学入門

2002 日本 岩波新書

評者:発起人    評価:8    読了日:2003/05/12    公開日:2003/05/19

生命の「神秘」が解き明かされつつある興奮

 

 ワトソン博士の『二重らせん』を読んで、50年前から多分随分この分野では学問的進歩があったはずだからと思って読んだのがこの本。

「・・生物科学とはふだんまったく関係のない人たち(ビジネスマン、商店主、主婦、大学生、高校生・・・・・・)に向けて書いたつもり」と「はじめに」で著者は書いているが、正直言って私にはかなり難しかった。

 しかし、生命が分子でできていて、分子レベルで生命のさまざまな機能が解明されつつあるということはよく理解できたし、それぞれの発見はほんとうに驚くべきものだと思う。また、この学問の現場にいる人たちにとっては毎日が興奮させる発見の連続なんだろうなとうらやましくなった。

 別に分子生物学の本を読まなくても毎日の生活には関係ないが、読んでいて楽しい、ワクワクするという意味で今後もできるだけフォローしていきたい分野である。

 著者も書いているように、「社会」がこの学問に理解を示すということが無いとヒトのゲノムの機能解明やそれを利用した病気の治療などは障害にぶつかるかもしれない。小説や映画のテーマとしてはおなじみの「マッド・サイエンティスト」vs「健全な社会(あるいは人間)」という不毛な構図に陥らないようにしたいと思う。


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