魍魎の匣の中の失楽園 − 発起人の日記 43 (2006年10月)
10月30日(月) 指が動かない
特に書くべきことは何もない。とりわけ三島由紀夫(みしま・ゆきお、1925-70)の『美しい星』(1962、新潮文庫←新潮社)などを読んでいると自分が書くこと、思うことの稚拙さに嫌気がさして、キーをたたく指が動かない。というわけでまたお会いしましょう。
10月29日(日) 通勤読書文化の崩壊か
27日から「読書週間」が始まっているらしいが、いったいこれは何なのだろう?出版業界のお祭りのようなものか?文部科学省の定例行事か?「書店くじ」などというものもある。いろいろな努力をしても伝統的な「読書」などという行為は比率としてはだんだん廃れていくような気がする。
電車の中で、本・雑誌・新聞などの活字メディアとケータイを見ている人の割合を比較するとどうひいき目に見てもすでにケータイは半分のシェアを制している。2,3年前までは車内では電源をお切りくださいと言っていたが、それがいつのまにか優先席付近だけで電源を切って、あとはマナー・モードで通話はご遠慮をということに変わっている。優先席に座って堂々とメールをしている人も多い。通勤読書文化は崩壊の危機に直面している。それは私だけか?
10月28日(土) なぜ日本人はルールを守らないのか?そんなルールは知らないからである!
全国各地の高校で学習指導要領に定められた科目を教えないで受験に役立つ科目を教えている実態が明らかになり、高校3年生が卒業の危機に直面しているという。
おそらく文部科学省や教育委員会は気づいていて見ぬふりをしようとしていたのであろう。
なぜルールが守れないのか?教育関係者としてあるまじき行為であるなどと騒がれているが、私に言わせればこれは当然である。なぜならルール自体を作るときに(利害)関係者の一部しか参加していないからである。
あらゆることに当事者の参加を求めていたら議会制は成り立たないかもしれないが、日本の場合は(ほかの国は知らないが)議員が制度や法律を作るのではなく、官僚がさまざまな「審議会」や「懇談会」などというものを作って法律やその運用の細部を決めていく。そしてそうした「会」に出る人たちは官僚・企業経営者・大学教授などでまあ政府や官僚の方針に反対する人たちは選ばれない。親や生徒たちなどはもちろん選ばれない。(全国PTA連合会会長などという人が出ているのかもしれないが、そんな会長はPTAという組織の長なのである。)
与り知らないルールを守れというのは、民主主義ではない。ルールはルールだから守れなどという人はルールを作った人か、自分の頭でものを考える習慣のない人である。そしてそのような事態に馴らされてしまった人である。私も普段は飼いならされているタイプの人間であるが、この問題を10分ほど考えてみるとこういう結論に達した。
10月25日(水) これ以上望めない青空
昨日、一昨日の雨とは異なり、また午前中の曇り空とは異なり、本日の東京地方はまさに紺碧の空が現出した。
私はそのような天気とは無関係に午前中は会議2件、午後は別の場所での講演会プラス懇親会でおまけに電車を乗り過ごし、帰宅は午後11時半。現在すでに真夜中を過ぎて日付も変わっている。
感想文も書けないが、今日は寝ることといたします。
10月24日(火) 雨が降り続く
昨日はこのパソコンの調子が悪く日記も書けなかった。今日も調子はあまりよくないが、なんとか日記は記せそうだ。
昨日そして今日と東京地方は雨そして突風、気温は一気に下がり、今この屋根裏部屋に暖房を入れているほどである。
桐野夏生(きりの・なつお、1951-)の『グロテスク』(2003、文春文庫←文藝春秋)は読了。感想文は明日以降にする。かわって読み始めたのが三島由紀夫(みしま・ゆきお、1925-70)の『美しい星』(1962、新潮文庫←新潮社)。枕元本は京極夏彦の 『塗仏の宴 宴の支度』(1998、講談社文庫)。
10月22日(日) 弓削達死去
本日付の「今週のアクセスTop10」(2006/10/22)ではついに津島祐子の『火の山−山猿記』(1998、講談社文庫)が首位の座を明け渡した。28週連続首位の記録は更新することはできなかったが、これはこの作品を原案としたNHK朝の連続テレビ小説「純情きらり」が9月で終了したことからある意味当然の結果である。
しかしなぜ突然弓削達(ゆげ・とおる)の『ローマはなぜ滅んだか』(1989、講談社現代新書)が首位になったのかはまったく不明である・・・とここまで書いてしばらく最近のニュースなどを調べると著者が10月14日に亡くなっていたことが先週報道されたことを知った。82歳。古代ローマ研究の第一人者で住民基本台帳ネットワーク反対運動などにも積極的にかかわっていた。フェリス女学院大学長のとき大嘗祭(だいじょうさい)反対声明を出して自宅に銃弾を打ち込まれた(1990年)こともある。
10月21日(土) 反復する人生
昨日は酒を飲んで帰ってきてこの屋根裏部屋のパソコンの前で寝てしまった。
今日は「王様のブランチ」を見て本屋さん行き。帰って昼食。桐野夏生(きりの・なつお、1951-)の『グロテスク』(2003、文春文庫←文藝春秋)を読んで昼寝。パソコンのメンテナンスに時間がかかり、現在すでに22日の午前1時25分。京極夏彦の 『塗仏の宴 宴の支度』(1998、講談社文庫)を読みながら寝ることにする。
10月19日(木) 人生の秋か
秋たけなわである。熱くもなく寒くもなく空気は乾き都会にいてもどこか収穫の季節を感じさせる。私は今ごろの季節が一番好みである。後は冬が待っているという緊張感もいい。春も捨てがたいがその後に梅雨や暑熱地獄が待っているかとおもうと精神は落ち着きのなさと倦怠を予感してしまうのである。
これも人生の秋を強く感じているせいか。あるいは未来や過去に頼って今を大切にしていないせいか。
北朝鮮問題、いじめ問題、ディープインパクトから薬物検出など世の中はいつものように騒がしいが、今を生きるしかないのである。
10月18日(水) 人生はつらい
生きていく限りつらいこと、悲しいことは山ほどある。次から次へと襲ってくる。中にはそんな目に遭わずに生きているように見える人もいるかもしれない。実際にそういう人も稀にかもしれないがいるかもしれない。
つらいときは自分こそは不幸な超少数派だと思いがちなものだ。ずーっとそういう人生だったと思いこむことも多い。でもつらい、悲しいことがない人生はなんて味気ないものだろう。そんな人生は面白くない。それに悲しみやつらさを経験してこそ他人の痛みも理解できる人間になれるのである・・・・そうかな?きっとそうだろうと思うよ。何しろまだ答えを書くのは早すぎる。
10月17日(火) 会議と会議のための打ち合わせ
今日も会議が三つ。そのための打ち合わせ。会議ばっかりやってたんじゃ何も進まないな。国連安保理じゃないんだから。
10月16日(月) 月曜日の憂鬱
さて今日もいつものような月曜日が始まった。さわやかな秋晴れの一日だったが、オフィスにこもって会議だとか打ち合わせだとか資料作りだとかで時間は過ぎていく。帰宅は9時半ごろ。
さて寝る前の本は『嗤う伊右衛門』(1997、角川文庫←中央公論社)から同じ京極夏彦の 『塗仏の宴 宴の支度』(1998、講談社文庫)へ。しばらくは寝不足状態が続くかもしれない。
10月14日(土) 普通の土曜日
午前9時過ぎ起床。「王様のブランチ」の本のコーナーを眺めながら朝食。定例の本屋行き。オルハン・パムク(1952-)の『雪』(2002、藤原書店)など数冊を購入。百貨店の地下で買った中華弁当を家に持ち帰って食べる。桐野夏生(きりの・なつお、1951-)の『グロテスク』(2003、文春文庫←文藝春秋)をベッドで読んでいるうちに寝入る。午後7時半ごろ夕食。税金無駄遣いに怒っているバラエティ番組を見る。私にとってはごくごく普通の土曜日だった。さて、また「未読山脈」に取り掛かるか。
10月13日(金) ノーベル文学賞など
ノーベル文学賞はトルコのオルハン・パムク(1952-)が受賞。なんか買って読んでみようかな。政府は北朝鮮への制裁措置を決定した。実効性があるかどうかはよくわからない。
会社では、意味不明の手紙を「社長親展」で書いてきた「お客様」の対応に追われ、システムのミスに怒り、来週の会議の準備をする。帰りにちょっと一杯つきあって、帰宅は11時半ごろ。
今日はなかなか縁起のいい日付だが、私の身には何もおこらず、こうして屋根裏部屋に戻っている。
10月12日(木) 日本ハムがパリーグを制し、
阪神は中日との最終戦を勝って締めくくった。
読書では、山田宗樹(やまだ・むねき、1965-)の『嫌われ松子の一生』(2003、幻 冬舎文庫←幻冬舎)のあと、桐野夏生(きりの・なつお、1951-)の『グロテスク』(2003、文春文庫←文藝春秋)を読み始めた。これは通勤本である。寝る前の本は京極夏彦の『嗤う伊右衛門』(1997、角川文庫←中央公論社)。これを読み終わったあともしばらくは京極夏彦で行こうかと思っている。
10月10日(火) 野球も終わった
三連休の後の会社。ほったらかしにしていた仕事に加えて新たな問題も発生し、夕方からは頭痛がしてきた。帰宅は9時ごろ。さきほど夕食を終え、しばらくニュースや野球を見ていたがどちらもつまらないので、この屋根裏部屋へ上がってきたところである。現在午後10時10分。ネットで見ると中日が延長戦で巨人を大量リードしているようである。これで今年のセリーグペナントレースも文字通り終わった。
さて読書である。未読リストばっかり作っていないでもっと本を読まなければ・・・。12日からドラマが放送開始される山田宗樹(やまだ・むねき、1965-)の『嫌われ松子の一生』(2003、幻 冬舎文庫←幻冬舎)もまだ少し残っている。寝る前に読んでいる京極夏彦の『嗤う伊右衛門』(1997、角川文庫←中央公論社)もあと少しだ。そのあとは何にとりかかるか。
10月9日(月) 北朝鮮が核実験実施
を発表した。ちょうど安倍首相が中国訪問を終えて韓国へ到着する頃合いを見計らったかのようである。今後はさらに緊張が高まることが予想される。
しかし、それにしても私はこのニュースを午後9時ごろまで知らなかった。実験ではなく本当の攻撃だったら何も知らない間に死んでいたな。ニュースを聞いたあとではなんだか体がだるいのは放射能のせいじゃないよね、まさかねなどとそんなバカな印象しか持つことができなかった。
米国が核兵器を開発し、61年経って北朝鮮も核兵器を持つようになった。筒井康隆の名作「アフリカの爆弾」(1968)を思い出した。核拡散はとまらないのである。とめられなかった無力感にまた打ちのめされるのである。(まあ私だけのせいではないが・・・)
10月8日(日) 村上春樹はノーベル文学賞を取れるか?
今年のノーベル文学賞は12日に発表されるようだ。村上春樹が有力候補のひとりとして取りざたされているらしい。英国のブックメイカーの賭け率では18番手にランクされているという。まあ最近の受賞者リストを見てもこれ誰?という人が多いので(私だけか?)チャンスはあるということだろう。
今年はテレビドラマ原作中心に読んできた私だが、現代の世界文学・思想のレベルに一歩でも近づきたいと考えているのでこの世界で一番有名で権威の高い賞の動向からも目が離せないのである。
10月7日(土) 秋の睡魔
今日は昨日とは打って変わって白い雲とそれとの対照で濃さが目立つ青い空が広がる秋らしい天気だった。私はそれなのに本屋へ行き、何を買うかいろいろ迷って時間をつぶしてしまった。いま作っている「未読山脈」のコーナーは私が本屋に行くときに重複して同じ本を買わないようにするためという隠れた目的がある。ケータイでこのコーナーをチェックすればいいからである。しかしおそらくこのコーナーは軽く千冊は超えることになるのでいつ完成するか、私にとってはバルセロナのサグラダ・ファミリアのような大事業になるかもしれない。
春眠暁を覚えずというが、秋なのに眠い。電車でもベッドでも本を読み出すとすぐに寝てしまう。蓄積疲労か?とりあえずは山田宗樹(やまだ・むねき、1965-)の『嫌われ松子の一生』(2003、幻 冬舎文庫←幻冬舎)を読み終えなければ。
10月6日(金) 激しい風雨で?ケータイがダウン?
今日は昨日に続いて激しい雨。特に私の帰宅するころは風も強まり、傘など役に立たない状態。そのせいかと思っていたのだが、携帯がつねに「圏外」の状態。家に帰っても相変わらず「圏外」?なぜだ?とカスタマーサービスに電話すると、電池をはずして、乾いた布で金色の端子をぬぐってくださいだと・・・。たしかに直ったが、別に雨にぬれていたわけでもないのに、そんな原始的な方法でいいのか?まあいいのか。
明日から三連休だが、特に予定もなく、このサイトのメンテナンスを続けるか。
10月5日(木) 新川越/訪問者数14万人に感謝!
西武新宿線に乗り、気がつけば新川越で目が覚めた。飲んだあとの帰りである。新川越から拙宅まではタクシーで1万円弱。これではタクシーに乗るために飲んでいるようなものである。
昨日、10月4日ごろ当サイトへの訪問者数(新規)は14万人を突破した模様。13→14万人は33日かかっている。12→13万人の30日間にはおよばなかった。
10月4日(水) 北朝鮮が核実験実施を言明
北朝鮮が核実験を実施すると言明したという。当然私は反対である。また私は同時に北朝鮮のみならずすべての国の核実験・核兵器保有に反対である。北朝鮮の場合はとくにその技術的信頼性にも大きな疑問符をつけざるをえないために放射能汚染などの問題も懸念せざるをえない。核大国が核軍縮に真剣に取り組んでこなかったこと、それを許してきたことのつけか。
いずれにせよ、私にできることはこの問題についてもほとんどない。同時代に生きるひとりとしてこの日記に具体性の無いコメントを残しておくのみである。
10月3日(火) 首相の訪中・訪韓
安倍首相は中国・韓国を訪問して首脳会談を行うらしい。この岸信介の孫であり、「美しい国」を提唱する新首相のお手並み拝見といこうか。
10月2日(月) 内定式など
本日は発起人が勤める会社の内定式や月例朝礼・部会などがありあわただしい(雰囲気)の一日だった。
私は山田宗樹(やまだ・むねき、1965-)の『嫌われ松子の一生』(2003、幻 冬舎文庫←幻冬舎)を読み始めた。やはり10月こそ読書の秋という感じがする。その名に恥じないラインアップで世界の本の虫たちの期待にこたえていきたい。(いや実際、このサイトも日本だけではなく世界20カ国ぐらいからアクセスをいただいているのであるよ。)